“ふくしま食べて応援しよう!”イベント
今年1番目の農業女子活動にふさわしく、地元のためにもなる活動としてありがたいチャンス。
東日本大震災からまもなく5年。復興へ向けて日々努力をしているわたしたち。先週1月27日(水)、福島県の農業女子PJメンバーで宮城県仙台市で行われた「ふくしま食べて応援しよう!」食事会にて、農産物や加工品を提供し「福島の食」と自分たちが取り組む農業についてプレゼンをして参りました。
この食事会は、原発事故の影響が残る福島県の産品を応援しようと農林水産省の出先機関である東北農政局が企画。また仙台にある国の地方行政機関が入っている合同庁舎内に新しくできた食堂のオープニングイベントも兼ねて、ランチタイムに福島県産食材を使ったメニューを各行政機関の代表者の方々に試食していただき「福島の食」についてより知っていただく機会となりました。
今回一緒に参加してきた方は、須賀川市 果樹農家 寺山佐智子さん、福島市きゅうり農家 齋藤蘭さん、私福島市果樹農家 景井愛実の3名。県産米「天のつぶ」を使ったおにぎりとともに、この食事会のための特別メニューとして、齋藤さんの里芋とキュウリを使った「里芋サラダとキュウリ漬け」、寺山さんが生産している「自家製味噌と福尽漬」、「桃のコンポート」、私はニンジンを使った福島の郷土料理「いかにんじん」、「りんごチップス」を作って持参。参加した10名の国の地方行政機関の代表者の方々にも大好評で、より身近に福島の味を感じて頂けた機会となったはずです。
農業女子として復興への願い
それぞれのプレゼンから抜粋。
寺山さん「桃のコンポートは、昨年のミラノ万博でもフリッターにしてふるまわれたもの。PJに参加し、女性農業者同士の横の繋がりが広がったことをうれしく思っている。このご縁に感謝したい。」
齋藤さん「メニューのきゅうりは今年初出荷のもの。一人でも多くの消費者の方々に福島県の農産物が安全だと分かって食べていただけるよう頑張りたい。PJにももっと関わっていきたい。」
景井「震災後、福島県を離れることも考えた時期があったが、農業は命を繋ぐ大事な仕事であると感じ、今も続けている。PJを通じて、若い女性にとって農業が魅力ある職業だと感じて貰えたらうれしい。」
「ふくしま、食べて応援しよう」
よく使われるこの言葉、この言葉自体が一般消費者へ向けてであるとすれば、個人的には違和感をもっています。というのは、農業者以前に子を持つ母としてその立場からするとこの言葉は少し押しつけてしまうような気がするから。わが子に安心で安全なものを食べさせたいと思うのは母親の本能で当たり前の事。危険かもしれなものは、「とりあえず選ばない」という選択は母親として世界中どこでも同じだと思います。
また母親に限らずどんな商品でも選ぶのは消費者で、震災以外での風評被害やイメージや商品自体の質への努力はどんな職業にも求められているはずで、そういう意味では、福島の食をアピールできるチャンスを頂けてプレゼンまでさせていただける事は本当にありがたいと感じています。
これからも、つくる側の私たちが安心に対する努力や農作物の質をあげる努力が必要です。
私が考えるこの「ふくしま、食べて応援しよう」は、「ふくしまの食材も、安心して当たり前に食べてもらえるような努力を農業者みんなで取り組んで、東北を応援しよう」というこちら側の想いの略だととらえて頂ければ幸いです。農業者としての立場から感じる私たちの思いが一人でも多くの伝える行政の方に届き、またそれが消費者の方々に伝わり、ふくしまの農業もより一層元気になるよう願っています。
参考
●「ふくしま食べて応援しよう!」に取組む同食堂では、3月11日(金)まで福島県産米を使ったメニューが提供されることとなっています。
(農業女子メンバーのメニューはこの食事会限定で、今後提供の予定はありませんのでご了承下さい)
●東北農政局プレスリリース「ふくしま食べて応援しよう!」
http://www.maff.go.jp/to…/press/keiei/tiikisyoku/160118.html
●メディア掲載
1月27日 日本農業新聞、河北新報、福島民報

景井 愛実

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