あらゆる食べ方
果樹農家では意外とメジャーなんですが、あまり知られていない食材で「若桃」があります。
いきなりですが、この下の写真の中で「若桃」はどれでしょう?わかりますか?
正解は、左真ん中の緑の梅のようなものが「若桃」です。「桃」というとイメージはピンクの大きな丸ですが、これは、桃が成長する前の赤ちゃん。成長途中で取らなければならないものなのです。
そしてその数は一本の木から膨大な量。「摘果」の時期は畑一面がうめつくされるほどの実がおちています。加工しなければ、捨てられてしまうだけなのです。
畑での様子
「若桃」の大きさはこのくらいです。「摘果」と言って、果実がなりすぎると大きくなった時にぶつかりあって成長できなかったり、傷がついたり、枝に負担がかかったり。それを避けるために行う作業の事を言います。
また、その中でも、形がすでに小さいものや、写真のように胚が二つになっているようなものを間隔をバランスよく選んでとっていきます。意外と難しく責任重大な作業。
ちなみに二胚の若桃は大きくなるにつれて実まで割れてしまい美味しくいただくことができません。そのため優先的により質の良い実を残すためにとってしまうのです。
若桃の栄養価
若桃は、まだ皮も種も柔らかく 栄養価の高い種まで食べることができます。桃はポリフェノールが豊富です。その中でも、美肌には欠かせない保湿成分のひとつ「セラミド」が若桃の場合、小麦胚芽の13倍!
健康にも美容にもばっちりな食材。でも、採れる時期は本当に一瞬。実は業者さんから、「まだありませんか?」と問い合わせがあるほど。今だけ食べられる貴重な食材です!
味のバリエーション
こちらはサラダに合わせてマリネ!種がまだやわらかいので丸ごと種も皮も食べられます。食感は硬いきゅうりのようです。
スイーツには甘煮で。とはいえ形もそのままで食感は硬い柿よう。
どちらの味付けも大きな桃とは違いますが、とても美味しい!そして本当は捨てられるだけの小さな実。それがこんなにおしゃれに美味しく食べられる事は本当にうれしく、シェフが直接農家とコミニュケーションをしている証拠です。
ぜひ見つけたら貴重な桃の赤ちゃんの味を味わってみてくださいね。
RESTAURANT参考
trattoria La・Egao
〒960-1102 福島県 福島市福島県福島市永井川字松木下9-1
024-544-1001

景井 愛実

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