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農産物をジャムに!コンポートに!これから加工商品をつくりたいと考えている人へ。

農業に携わる人なら必ず頭をよぎる「加工品の製作」。

特にお料理をする立場の女性は、昔から売る売らないは別としても「加工品」をよく作っていますよね。

さらに、JAや行政などのサポートも厚く直売所はどこに行っても商品が並んでいます。

愛情込めて農産物を作っていると、とにかく少しでも破棄しないで食べてもらいたいと思うのは皆さん同じです。

私もそんな気持ちもあり、今回、創業塾への参加を決めて学び始めました。

今回、3回目の受講。参加して感じた事、分かった事をレポートいたします。

6次化創業塾・ 基礎コース

第3回目となる6次化創業塾。県の事業で参加が承認されると無料で受けることができます。

基礎コース第三回目の今回の内容は、

●安全を守る食品衛生管理

●食品に関連する法律・規則

●加工技術演習

上記の内容にて加工品を作るための研修となりました。

「商品」を作るということ

加工品のイメージとしてですが、実際、自分の周りでもほとんどの農業をされてる方がジャムやコンポートなどは皆さんお持ちでしたし、農家であれば簡単に可能だと思い込んでいました。

しかし、今回、「基礎」を学ぶ事で根本的な考え方が変わりました。

  


①いのちに関わる仕事

②加工商品の製作=料理ではなく科学

原材料である農産物も加工品も安心安全は当たり前。美味しいのも当たり前。さらに加工品においては、徹底した品質管理や作業工程がなければ命にだって関わるということ。法のもとにラインはあるけど、それは目安であること。

そしてそれに加えて、加工品は「安定性」が条件。
量・味・色・・・全てにおいて一定にするのも当たり前の条件。

ということは、分量から時間から全て計算。そして検査なども含めて行くと・・・全て科学であるということ。
料理の延長では全くない事が分かります。

基本的な事ばかりかもしれませんが、大切なことですね。

本当に6次化「商品」を作りますか?


上記を踏まえると設備は絶対的に必要ですし、伴い時間も資金も必要です。
そして、6次化は一次生産からその加工品の販路開拓、販売までを言います。
繁忙期はどうしたって朝暗いうちから夜遅くまで一次生産の収穫・梱包作業に追われるわけです。
さて、そんな中「農家」と言われる個人農業者だけで一次生産の品質や量レベルを落とさずに本当にこれだけの加工品の製作は可能なのでしょうか?

また、例えば加工品の食中毒があったとして「農家だからしょうがない」は通用しません。他の企業と同じように徹底した安全管理や品質管理は当たり前。

国や行政はたくさんのサポートをして勧めてくれています。もちろんありがたくとっかかりはハードルが低そうにも見えていますが、本当は安易にやるものでないと思います。できるものでもない。

「いのちに関わる仕事」の意味をしっかり考え覚悟を持って加工もするべきなんだと改めて心に留めておかなければなりませんね。

なぜ研修会に参加するのか?

「加工まで出来ない」とジレンマを感じている農家のみなさん、自分もそう感じていました。

でも「やらない」という選択肢も正解だと理解できた今回。

今までは研修などあまり参加した事がありませんでした。

「加工できるかわからないから」

「時間ないから」

分かります。

でも、理由つけたらそこから進まない。ずっと同じ事が気になったままですね。

研修はそう言う意味で気になるものには積極的な参加をお勧めします!次の選択肢が見えてきます。
今回は「やらない」という選択肢も正解だと見えてきました。

その分、農産物をしっかり作っていけばもちろんそれも本望。
ご自身の状況から「加工商品」をつくることについて改めて考えてみてはいかがでしょうか。

さて、それでも作りたい。

では、どうすればできるのか?

もちろんその方法もあります。

またそれについては次の機会にお伝えしますね。

参考

【ふくしま6次化情報STATION 公式サイト】
http://www.6jika.com

【ふくしま6次化創業塾】
http://www.6jika.com/school

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景井 愛実
【NoujyoLab.農業女子研究所】代表 農業女子のワークライフインテグレーションを叶えるプラットフォーム運営。農ブランド「 Berry's garden」代表。桃生産。農家に嫁ぎ14年。東日本大震災をきっかけに農業に本格的に向き合う。2017に独立。果物の加工品ブランドを立ち上げ。地域飲食事業ブランドと農産物活用サポートを行う。