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福島県主催『食と農で育む人のつながりを考える交流会』〜スピーカーとして〜

福島県主催 『食と農で育む  人のつながりを考える交流会』イベントにスピーカーとしてご依頼いただき参加させて頂きました。景井愛実の視点から記事にさせていただきます。

福島の現状

福島はやはり震災と食は切り離せない問題です。生産者が現在までどのような取り組みをしてきて、これからどうしていくべきなのか。

初めにそれぞれのスピーカーからこれまでについての活動や想いをご紹介頂きました。

消費者に正直でありたいという想いでSMSを使いとにかく発信し続けたというネギ農家の設楽さんは、「農家ライブ」というお客様に農作物について伝える活動もされています。

生産者同士や行政、そして消費者のみなさんと一緒に共有しあう事が1番前に進める事なのだとこの会から学んだ。
そして生産者としては、単純に「安全安心だから大丈夫」とアピールする事が必要なわけでわない。食べないことを選択した方は、自分や家族を守りたいと考えているから。不安だと思えば、その行動は当たり前のこと。そこを無理しておすすめするのではなく、生産者として、とにかくひたすら当たり前に安全だと保証できることをして作り続け伝えていればいつかそんな方々も気づいてくれるのではと感じます。

確かに福島は世界で初めての事象が起こったのですが、そもそも安全安心は、何があっても「食」の仕事に限らず商品となれば当たり前です。

今、食べることを選ばない方がいるのは事実。でも「今は食べない。もし食べたいと思った時はあなたから買いたい。」そう思ってもらえるような生産者を目指していけば良いのだと思います。

Noujyo lab.の考える食育

世の中には、たくさん食育についてのセミナーやお料理教室があります。私自身も「食育」に関してお話しする機会も多いですが、お料理が本当に得意ではありませんでしたし、台所は苦手。元々は「食育」とは無縁だと思ってきました。

ところが、毎年農作物をつくり、それを子どもたちに食べさせ育ててきた中で、「食」の根っこの部分を知ってもらいたい、伝えたいと考えるようになりました。

Noujyo lab.として考える食育は、「畑から食卓までを知る」ことになります。

テーブルの上に上がっている食材がどうやってここにあるのか、

その食材が誰が育ててどうやって育って食べられるようになるのか、

そして、どんな愛情をうけて育ってきたのか。

例えば、りんごが贈答用として出荷できるのは、全体の収穫の約3割。スーパー等で買ったならばその3割の一個のりんごが食卓に来てる背景があるのです。また、市場ルートによっては、収穫から1週間以上経ってテーブルに並ぶ生鮮食材もあります。

もちろん、安全であるものであれば、それを食べるのが悪い事ではありません。 ただ、「食べて安全なもの」と「新鮮なもの」は味も栄養も違う、その食卓に並んでいるものがなんなのかを「知っている」という事が大切だと考えます。

実は大人も知らない事がたくさん。私自身も、育てた事がないものについては正直わからないこともあります。しかし、それを考えるきっかけになったり、「食」をするときに必ず考える癖をつけることで、大人も子どもたちも自分の身体をつくるものについて、農作物の本当の価値について知る事ができれば、自分が食べるものを選べる目、見極める力が養われるのではと考えます。

そこから、本当の「食の安全、安心」について気づくことができるようになれば、福島だけでなく日本全国の農業や農産物のあり方が変わるのではないでしょうか。

食育=農育=脳育

私が開催するスムージー・ローフードのレッスンやワークショップはそれを楽しく美容も期待しながら伝える事が目的です。これからも、Noujyo lab.の仲間と少しずつそんな機会を増やしていきたいと思い準備していきます。

母同士が復興を強める

震災後、六年目がもう間も無く。あれから色んな事があり、とにかく進むため時にあまり表面に出さず来たところもあったので、このイベントで改めて立ち止まり深く考えたのは私自身だったかもしれません。


山形で避難者の会代表されていた中村美紀さんとは実は再会。確か3年前くらいにママイベントにてお会いした頃は、福島に戻られたばかりかでちょっとまだ不安げな様子だったように思います。

一方私も、福島の土地にい続けた事をどう思われるのかな、なんて声をかけて良いか分からずでご挨拶だけでした。それが、このイベントでお互いが「食」に関して同じ母として女性としての視点で話せることで、守りたいものへの想いは同じく進んでいるんだと共有できたことは、世界初の思いもしない事象があった「福島から発」の、新たな食と農の前進になると確信します。

安全・安心・美味しいの先へ、自信を持って進むために。

展示ブース


展示ブースもご用意いただき、日々の活動やこれからの食と農業について、ご来場のお客様や行政・企業の皆様とお話させていただきました。
また今回の試食は、岩瀬農業高等学校、小野高等学校、西会津高等学校農産高校の学生さんや各農家の自慢の一品を提供。私は、リンゴのグリーンスムージーをご用意いたしました。

これから

この会で素晴らしい生産者や食を考えている方々と出会えたこと。これからも、ワクワクしかありません!

今回の記事は「想い」のところをとりあげましたが、今後、具体的な取り組みも少しずつご紹介できればと考えます。

参考

〈トークセッション〉
食や農林水産業に関係する分野で活躍している生産者・実需者・消費者が、自身の取組みや思い、本県農林水産業についての考えなどについて意見を交わします。
【スピーカー】
〇景井愛実 (福島市/農業(桃、りんご等))
〇設楽哲也 氏(須賀川市/農業(きゅうり、ネギ等))
〇小椋和信 氏(郡山市/林業(しいたけ))
〇菊地基文 氏(相馬市/漁業(沖合底曳き網漁師))
〇横田純子 氏(会津若松市/NPO法人素材広場理事長)
〇中村美紀 氏(郡山市/料理研究家、栄養士、野菜ソムリエ)

【オブザーバー】
〇小野和彦 (福島県農林水産部長)

【コーディネーター】
〇榊田みどり 氏(農業ジャーナリスト、明治大学客員教授)

【参加高校】
〇 岩瀬農業高等学校
〇 小野高等学
〇 西会津高等学校

https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/fff-syoku-furusato/h28suisintaikai.html

掲載

福島民報
https://www.google.co.jp/amp/s/this.kiji.is/198250343380698617/amp?client=safari

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農業女子プロジェクト・商品を”魅せる”写真の撮り方カメラ講座〜東北キャラバン①〜

農業女子プロジェクト・東北キャラバン研修会が11月16日、17日に仙台農政局にて開催されました。

1日目カメラ講座の内容をお伝えいたします。

「写真の基礎から、商品を“魅せる写真”の撮り方まで」


一見、農業と写真はあまり関係ないように見えますが、農業においても「写真」は農産物・商品の価値も決まる重要な役割になっています。

また特に現代はSNSなどの広がりに伴い、畑の様子や商品のストーリーを伝えさらに不可価値をつけるための欠かせないツール。

今回の講座は、そんな魅力的な写真を撮るための基本的な考え方とアドバイスを頂ける内容となっていました。

 △「写真の基礎から、商品を“魅せる写真”の撮り方まで」の講師:コンドウ ダイスケさん(プロカメラマン)

 座学では、基本的な写真の撮り方例とそのポイントを紹介頂きました。

実技。カメラはやはり実際に撮ってみないとどのように映るのかは慣れないと難しいですね。


背景に使うものは、本格的なものではなくてもシーツやアルミホイルなど家庭にあるものでも綺麗に撮れるようです。


作品


△自分の作品。これだと何を伝えたいのかが不透明。乾燥りんごも何なのかいまいちわかりません。


△メンバーの作品。
先生も「衝撃的」と褒めていた作品。「普通のきゅうり」から「顔のみえるきゅうり」に。綺麗に写真を撮る事はもちろん、メンバーの作物の個性も出せることで「この発想が今後のブランディングとなる」とおっしゃってました。

感想

農業女子PJ東北キャラバン第一日目「カメラ講座」。

ポスターやパンフレットはもちろんプロに任せた方が間違いないに決まっていますが、農家の場合は畑にいる時や作業中の一瞬に「今!」という時が多いですよね!

それが大きなプロモーションになる場合も多く、自分で綺麗に写真が撮れることはかなり重要になってきます。

今回はすぐ実践できる内容で指導頂けた事がとても参考になったと感じます。

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参考

【講師】
プロカメラマン
コンドウ ダイスケさん
http://kondoudaisuke.net 


【企画】
農林水産省農業女子プロジェクト
https://nougyoujoshi.maff.go.jp